足場の養生とは?養生の役割とネットやシートの種類は

建設工事をする際には足場が大切で、その養生をしながら行うことが必要です。
足場の養生とは何なのか、どんな役割なのかをご紹介します。

また、養生の種類は、ネットとシートの2種類がありますので、詳しく見ていきます。

 

建設工事で足場の養生とは何?

まず、建設工事で足場の養生をするとは何かをご紹介します。

「養生」とは、建築工事などでは「破損防止の手当をする」ことを意味します。

そして「足場の養生」では、足場で作業をしている場合に、何か物を落としてしまったり
人が墜落などの危険性を防止したりするためのネットやシートを意味します。
そして、この足場の養生は、「労働安全衛生規則」で規定されています。

規則が平成21年に改正され、高所からの墜落・転落による労災が多く起きていることから
足場からの墜落防止の対策が強化されています。

 

足場の養生はネットとシートの2種類!それぞれの目的と役割は?

足場の養生は、ネットとシートの2種類があるのですが
養生ネットは足場の作業床と建物の間の落下を防止することを目的に設置します。

その隙間から何かを下に落としたり、人の落下の危険性があったりする場所に設置します。

また、養生シートは、足場の安全設備を養生したり
外壁塗装の吹付け工事の際に養生したりするためのものです。

養生シートは、メッシュ素材のシートやブルーシート、防災シートなどで
飛散を防止するのが目的となります。

塗装工事の場合には、養生シートを張って、周りに塗装のミストが飛んで汚れないように未然に防いで養生します。

さらに、風の強い日などは養生シートをすることで、塗装もしやすくなり仕上がりも良くなります。
塗装をきれいに行うためにも、養生シートが大切です。

 

足場の養生ネットについて詳しくご紹介

足場の養生ネットについてさらに詳しくご紹介したいと思います。
養生ネットは、建築工事用シートとして決められた防炎性のあるものにする必要があります。
難燃性や防炎加工したナイロンなどの合成繊維を使用することが大切です。

強度もあり、性能が一律であるものを使い、経年劣化していないものを使う必要もあります。
ほつれていないかなども点検して使わなければならないでしょう。

また、養生ネットは、網目の大きさがいろいろありますので
落下防止のためには、網目の大きさと強度を考えて選ぶ必要もあると言えます。

 

足場の養生ネットの種類をご紹介

養生ネットの種類ですが、資材や人が落下する危険性を回避するための
ショックに強い高強糸を使用している防炎のラッセルネットなどの安全ネットがあります。
足場用にもおすすめです。

他に、資材の垂直に落ちる危険性を防止する垂直養生ネットもあり
ショックに強い高強力糸を使用しています。
高所の作業などにもおすすめの養生ネットとなっています。

 

足場の養生シートを詳しくご紹介

足場の養生シートについてもさらに詳しく見てきます。

養生シートは、メッシュ素材が良く使われています。風が吹いても煽られにくいことや
養生シートを張っても足場内に光が射すためによく見えるからです。
また、通気性に優れている点もいいでしょう。

しかし、網状のメッシュの養生シートは、網目から塗料が漏れることもあり、塗装の場合には向いていません。
また、何かが飛んでいくような作業の場合には、メッシュではなくブルーシートや防炎シートなどもよく使われます。

ただ、夏場の作業では、ブルーシートや防炎シートで覆うと作業中に暑くなります。
また、あまり光が射さなくなるため、塗装作業時には塗装したい部分が見えにくい弊害もあります。
そのため、メッシュ素材の養生シートが多く使われています。

 

足場の養生シートはいろいろな使い方がある

足場の養生シートのその他の色々な使い方についてもご説明します。
ほこりやゴミなどが下に落下し、付着するのを防止します。
また、大規模修繕工事などでは、床やエレベーターの中、バルコニーの手すりなどが汚れないように使われます。

さらに、構造物の床や壁のキズを防止するためにも使われ
特に足場の組立や解体時にもしっかりしておくことが大切です。

足場作業時の汚れやゴミの防止にもなっておすすめです。
また、資材を仮置きする場合のキズ防止にも壁面や床面に直接置かずに
立てかける場所の壁面や床面に養生シートを敷いてから置かれます。

 

足場の養生シートの様々な用途別の種類をご紹介

足場の養生シートは養生カバーとも言われますが
養生シートの様々な使われ方によって次のような種類の養生シート(カバー)があることも知っておくといいでしょう。

「床養生シート(カバー)」
「野積養生シート(カバー)」
「壁面養生シート(カバー)」
「コンクリート養生シート(カバー)」など、何を養生して守るのかによって多くの種類があります。

「床養生シート(カバー)」は、床などを傷つけないように、入口などに付けて資材や荷物を出し入れする際の養生に使うシートです。

「野積養生シート(カバー)」は、よく屋外に物品や資材を保管しておく際にかぶせて日よけや雨よけなどに使います。

「壁面養生シート(カバー)」は、建築工事で壁を作業中に壁を保護するために用いるシートです。

「コンクリート養生シート(カバー)」は、コンクリートを夏場の乾燥や冬場の凍結、雨よけのために行います。

 

足場の養生のために大切な養生ネットや養生シート!安全性と様々な配慮のために必要!

足場の養生についてご紹介しました。
養生ネットや養生シートは足場作業で、それぞれ大切な役割を果たします。

足場作業での落下などを防止し、安全性を確保するための養生ネット、
そして、汚れやキズ、ごみ、飛散防止のための養生シートを大切にして作業を行う必要があります。

様々な種類の養生ネット、シートから、それぞれの目的に応じた種類をきちんと選ぶことが重要です。